私たちの暮らしに不可欠な電気。その光やエネルギーが、途切れることなく、そして何よりも安全に届けられる裏側には、電気工事という仕事があります。それは、社会の基盤を静かに、しかし確かに支える、大きな責任を伴う仕事です。現場では、図面の数字や計画を、ミリ単位の精度で現実に変えていくための、高い技術力と集中力が求められます。ほんのわずかな気の緩みや見落としが、大きな事故に繋がりかねない。だからこそ、私たちの仕事は、常に100%の状態で臨むことが大前提となります。
では、その万全のコンディションを、企業としてどうサポートできるのか。どうすれば、現場の第一線で活躍する技術者たちが、毎日安心して、持てる能力を最大限に発揮できる環境をつくれるのか。それは、多くの企業にとっての課題でもあります。私たちは、その問いに対する一つの答えとして、少し変わった、しかし確信に満ちた選択をしました。それが、最先端の技術を活用したウェルネス設備、「高気圧酸素カプセル」の導入です。これは単なる福利厚生ではありません。私たちの品質と安全を根幹から支える、未来への投資なのです。
社員のコンディションを科学の力でサポートする
「酸素カプセル」と聞くと、特別なアスリートや一部の著名人が使うもの、という印象があるかもしれません。しかし、私たちが導入したのは、日々のコンディション維持を目的とした、安全で穏やかな仕様のウェルネス機器です。その仕組みは、科学的な根拠に基づいています。カプセルの内部を通常の空気圧よりも少し高い1.3気圧まで高め、同時に、空気中の酸素濃度も通常より濃い状態にします。
高い圧力と濃い酸素が生み出す「溶解型酸素」の力
この環境で過ごすことで、体内に取り込まれる酸素の量が増えていきます。私たちの体内を流れる酸素には、赤血球と結びついて運ばれる「結合型酸素」と、血液や体液に直接溶け込む「溶解型酸素」の2種類があります。酸素カプセルの大きな特徴は、この「溶解型酸素」を増やすことにあります。溶解型酸素は分子が小さいため、赤血球が通りにくい体の隅々の細い血管にまで行き渡りやすい、という性質を持っています。これにより、全身の細胞が活力を取り戻す手助けをしてくれるのです。
期待される3つの主な効果
この仕組みによって、私たちの仕事に直結する、主に3つの効果が期待されています。一つ目は「疲労の回復」です。体の隅々まで酸素が供給されることで、疲れの原因となる物質の分解を助け、すっきりとした状態への回復を促します。二つ目は「集中力の維持」です。脳は、体の中でも特に多くの酸素を必要とする器官。十分な酸素は、クリアな思考と高い集中力を保つために不可欠です。そして三つ目は「心身のリフレッシュ」。カプセルの中は静かで、心から落ち着ける空間。短い時間でも深い休息を得ることができ、心と体のバランスを整えることに繋がります。
医療用との違いと安全性
私たちが導入したカプセルは、あくまで健康の維持や増進を目的としたものです。そのため、病院などで重篤な症状の治療に用いられる「高気圧酸素治療(HBOT)」で使われるような、2気圧を超える高い圧力や、純度100%の酸素を使用することはありません。穏やかな環境で、誰もが安心して日々のコンディショニングに活用できる設計になっています。
導入の背景にある、私たちの「人財」への想い
私たちがなぜ、数ある選択肢の中から「酸素カプセル」を選んだのか。それは、この設備が、私たちの企業理念や、社員に対する想いを、まっすぐに体現するものだと考えたからです。これは単なる設備投資ではなく、私たちの価値観そのものを形にしたものです。
「安全」へのこだわりが、すべての基本
電気工事の現場において、「安全」は何よりも優先されるべき絶対的な原則です。私たちは、安全な環境をつくるための設備投資や、ルール作りを徹底しています。しかし、本当の安全は、それを使う「人」のコンディションが万全であってこそ、初めて成り立つものです。十分な休息が取れ、心身ともにクリアな状態でいられること。それこそが、ヒューマンエラーを防ぎ、労働災害ゼロを達成するための最も重要な土台であると、私たちは信じています。社員一人ひとりの健康を守ることが、会社全体の安全文化を育むことに繋がるのです。
「品質」は、社員一人ひとりの心身の充実から
私たちの仕事の品質は、最終的に、現場で作業にあたる技術者一人ひとりの手によって決まります。お客様に心から満足していただける仕事を提供するためには、技術や知識はもちろんのこと、仕事に対する誇りや、充実感が欠かせません。会社が社員の健康を本気で考え、大切にしているという姿勢を示すこと。その安心感が、社員のモチベーションを高め、より良い仕事へと繋がっていく。私たちは、社員のウェルビーイング(心身ともに満たされた状態)こそが、最高の品質を生み出す源泉だと考えています。
未来を担う「人」への投資を惜しまない
企業にとって、最大の資産は「人」です。私たちは、社員を単なる労働力ではなく、会社の未来を共に創っていく大切な財産、「人財」だと捉えています。社員一人ひとりが、健康で、長く、安心して活躍し続けられる環境を整えること。それは、会社としての当然の責務であり、未来の成長に向けた最も確実な投資です。今回の酸素カプセルの導入は、その私たちの揺るぎない決意の、ほんの一例にすぎません。
「午後の集中力が全く違う」「心身が再起動する感覚です」
理論上の効果はもちろん重要ですが、私たちが何より大切にしているのは、実際に使う社員たちがどう感じているか、という生の声です。導入からしばらく経ち、社内からは嬉しい変化の報告が続々と届いています。
現場の最前線で働く技術者たちの声
特に、日々高い集中力を求められる技術部の社員からは、「重要な工事の前には、心を落ち着かせ、集中力を高めるためのルーティンとして活用しています。頭がすっきりした状態で現場に入れる安心感は大きいですね」といった声が聞かれます。また、複数の現場を車で移動することも多い業務のため、「長時間の運転で溜まった疲れを、昼休憩の間にリセットできるのは本当に助かります。午後の作業効率が全く違います」と、日々の業務に良い影響が出ていることを実感してくれています。
オフィスで業務を支える社員からも
この設備は、現場で働く技術者だけのものではありません。オフィスで業務を支える社員たちも、積極的に活用しています。例えば、管理部門のある社員は、「仕事と家庭の両立で、どうしても睡眠時間が短くなりがちでした。昼休みに45分利用するだけで、まるで数時間ぐっすり眠った後のように心身が再起動する感覚です。午後の複雑な事務作業も、ミスなく進められるようになりました」と話してくれました。このように、職種に関わらず、それぞれの立場で働く社員一人ひとりが、自身のコンディションを最適な状態に保つための強力なツールとして、この酸素カプセルを役立ててくれています。
私たちは、社員とその家族の幸せを本気で考える会社です
今回の酸素カプセルの導入は、私たちの取り組みの中の、ほんの一つの側面にすぎません。私たちの根底にあるのは、「社員一人ひとりが、仕事に誇りを持ち、公私ともに充実した人生を送れることこそが、会社の成長の原動力になる」という一貫した考え方です。この考えに基づき、私たちは働く環境を多角的にサポートしています。
スキルアップを全力で応援する文化
例えば、私たちは社員の「学びたい」という意欲を全力で応援します。電気工事のプロフェッショナルとして成長し続けるために必要な、さまざまな資格の取得を会社として全面的にバックアップする制度を整えています。講習会の費用負担や、試験前の学習時間の確保など、社員が安心してスキルアップに挑戦できる環境があります。個人の成長が、チーム全体の技術力を高め、ひいては会社全体の信頼に繋がっていく。私たちはそう信じています。
働きがいのある職場環境づくり
また、社員が長期的な視点で安心してキャリアを築けるよう、働きやすい職場環境づくりにも力を入れています。時代に合わせて働き方を柔軟に見直し、一人ひとりのライフステージに合わせたサポートを提供することも、会社の重要な役割だと考えています。私たちの取り組みは、すべて「社員とその家族の幸せを本気で考える」という、シンプルな想いから始まっています。
私たちの仕事が、どのような想いと、どのような環境から生まれているのか。その一端を、ぜひご覧ください。
https://www.katsudensetsu.jp/culture
未来を照らす仕事のために、働く環境も照らし続ける
私たち勝電設の仕事は、電気という社会のライフラインを通じて、人々の暮らしや産業に光を灯し、未来を照らしていくことです。その大きな使命を果たすためには、まず、私たち自身が輝いていなければならない。社員一人ひとりが心身ともに健康で、いきいきと働ける環境があってこそ、最高の技術とサービスが生まれ、お客様からの信頼にお応えできるのだと確信しています。
今回の酸素カプセルの導入は、私たちの想いを形にした、一つのアクションです。「社員を大切にする」という言葉を、ただのスローガンで終わらせるのではなく、具体的な形で示し続けること。それが、私たちの責任です。これからも、私たちは業界の常識にとらわれることなく、社員一人ひとりの声に真摯に耳を傾け、働く環境をより良くするための投資を惜しむことはありません。なぜなら、私たちの最大の資産が「人」であるという事実に、揺るぎはないからです。
この記事を読んで、私たちの考え方や取り組みに少しでも興味を持っていただけたなら、幸いです。

